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【まなびのいえ】東京から地方移住して始めた理由

長野県安曇野市で 子供向けプログラミング学習スクール 「まなびのいえ」を開講している運営者の小高直樹さんは東京で生まれ育つこと38年。それから一転して地方にIターン移住し、このスクールを始めました。 どんな経緯で始めたのか?今後、目指す先は?ぜひご覧ください。





動画教材を利用するプログラミング学習スクールのフランチャイズサービス直営校



こちら「まなびのいえ」は、国道沿いの静けさのある住宅街のなか、趣のある佇まいの一軒家で運営されています。


お話を伺ったのは、「まなびのいえ」運営・講師をされている小高直樹さん。


— 本日はよろしくお願いします!学習スペースが畳張りのお座敷に座布団と、とても落ち着く空間ですね。


よろしくお願いします。まさに私が子供のころに通っていた書道教室をイメージしています。キチッとした机とホワイドボードのスペースよりも、生徒が自由に座ってワイワイしながら学べる空間を目指しています。




— では、始めにスクールの概要を伺えますか?


まなびのいえ」は、2017年5月から開講しています。株式会社エクシードが展開するプログラミング学習スクールのフランチャイズサービス「Tech for elementary」の直営校として、小・中学生を対象にビジュアルプログラミング言語Scratchを使ってゲーム制作を通してプログラミングを学ぶ動画教材をベースに運営しています。


動画教材のサンプルがこちらです。


平日はサポートエンジニア職の会社員をしているため、おもに土曜日と日曜日に開講しています。1コマ90分の授業を隔週で半年〜1年間ほどの期間を通ってもらいます。


— 動画教材を使った学習方法は特徴的ですね!


動画教材は、生徒にその日の講座内で学ぶ内容・目指すゴールが漏れなく伝えられるメリットがあります。私の役目は、動画のみでは理解が足りない生徒へのサポートや、動画による解説以上の要素を作品へ追加するためのアドバイスなどです。

講師ひとりに対し複数の生徒ではサポートが行き届かない場合がありますが、動画を観ている最中は生徒の様子を広く確認することができるため、手が止まっていないかなど、生徒の理解度の把握が容易なのも動画教材のメリットでもあります。





プログラミング学習の目的は「どうすれば自分の作りたいものが実現できるのか?」を学ぶこと


— 生徒は動画を観たあと黙々とゲーム作りを進めていましたが、そのような学習スタイルの生徒が多いですか?


教室の雰囲気は、集まった生徒の人数や組み合わせで多少賑やかさは異なりますが、基本は動画を観ながら黙々とゲームを作り、開始から30分ほどで少しずつ質問の手が挙がることが多いです。

学習への取り組み方は一律ではなく様々あって良いと思い、生徒に任せています。生徒ごとに特徴があり、動画を観終わってからプログラミングする子もいれば、動画視聴と並行しプログラミングする子もいます。

なかには、その日のカリキュラムには興味を示さず、自分がやりたいゲーム作りを始める場合もありますが、予定のカリキュラムにすべて従う必要はありません。カリキュラムの流れとして準備されていた動画を観ず自分の作りたいゲームの制作に没頭しても、その時は抜けた箇所の知識もゲーム制作を進めるうちにいずれ必要になります。その段階で学ぶと理解も早いです。

まなびのいえでのプログラミング学習の目的は、単にScratchを扱えるようになることではなく、「どうすれば自分の作りたいものを実現できるか?」をプログラミングを通して学ぶことです。Scratchを使ったゲーム作りを通して、子供たちひとりひとりが考えること、試行錯誤すること、結果として子供たちがイメージしたものを、作品として創り上げていく過程が重要だと考えています。



— なぜ学習言語にScratchが選ばれているのでしょうか?


子供にも理解をしやすく、プログラミング学習の入り口として使いやすい点でしょう。例えば「条件」や「繰り返し」といったプログラム要素を組み合わせることでプログラミング処理が成り立っている、といった考え方をScratchで学ぶことを通し比較的容易に理解できます。

Scratchも突き詰めていけば高クオリティのゲーム作品を仕上げることもできます。またScratchを入り口に他言語のコードプログラミングに興味が湧く子もいると思います。


— プログラミング学習を通じ、生徒たちにどういった成長が見込めますか?


自分の頭を使い考えたことをアウトプットする練習になっているのではないでしょうか。成果物を作るにあたり、「完成までの順序立てを考える。行き詰まりが起これば、問題と解決するためのアプローチを探る」。アウトプットまでの一連の流れを、ゲーム作りを楽しみながら意識せずに身に付けることができます。


講師と生徒を「教える側・教わる側」の構図にしない


— 生徒との接し方で工夫されていることはありますか?


可能な限り、私が「教える側」の立場で生徒に関わらない方が良いと思っており、サポートする立場を目指しています。要は、私が教え続けてしまうことによって『教える側と教わる側』の構図ができてしまうのを避けたいと思っていて、生徒には「自分の意思でスクールに通い、自分で学びに来ている」という感覚を持たせたいです。







— 生徒がプログラミング学習を始めたキッカケや理由は何でしょうか?


もともとゲーム好きだったからプログラミング学習に興味を持ったいう生徒が多いと思います。また、保護者が「学習塾やスポーツクラブ以外の何かを自分の子供に習わせたいが、興味を示すものは何だろうか?」と考えた際に、ゲーム好きから関連しゲーム制作をするプログラミング学習に至った経緯もありました。


— のめり込む生徒の特徴はありますか?


カリキュラムの進捗度や理解度は異なっても、「プログラミングを楽しんでいる」ことは共通しています。また生徒の自宅環境や保護者の方針によりますが、自宅でパソコンが使用できるかどうかも影響していると思います。パソコンを使用できることで、作りたいゲームを自宅でも手がける生徒もいれば、スクールで先に予定しているカリキュラムを自宅で自ら調べ進める生徒もいます。


子供に学びを伝える原点は自然の魅力を伝える「インタープリター」としての活動


— 子供向けの学習スクールを始めた経緯を伺えますか?


子供への学びの場を作りたいと思ったキッカケが2つあります。

1つは、私に子供ができたことです。昔から山登りやダイビングなど自然のなかで遊ぶことが好きですが、自分が楽しむだけでなく、自分の子供たちに自然で感じた経験や想いを伝えたいと思うようになりました。

もう1つは、「インタープリター」の活動を経験したことです。インタープリターとは自然や環境が持つ魅力や背景といった目には見えにくい部分をわかりやすく伝える役割を担った人たちの総称ですが、民間資格を取得後におよそ2年活動を続けていました。その期間、子供を対象としたイベントを企画・開催したり、小学校に出張授業を行うなど、子供たちに伝える経験を具体的に得られたことですね。


— 生徒と接することで感じる、面白みや楽しさはありますか?


予想外なできごとに面白さを感じています。大人同士のコミュニケーションには言動に節度があり、「こう投げかければこう返ってくる」といった反応が読めるなど、やりやすさがあります。生徒の場合は、こちらの意図とは関係なく子供たちの興味で物事を進めたり、話しかけても聞いているようで聞いていないこともありますが、それが面白いですね。

私からの問いかけに対し反応が良く理解もしていれば、さらにプラスした内容を伝え、逆に少しでも難しそうであれば当初の予定のなかで収まる内容に留めたりするのですが、そのように理解度や興味具合を上手に拾うことが生徒と接するうえで大切であり楽しさも感じます。





— スクール運営で参考にしているものはありますか?


「まなびのいえ」のコンセプトとしてベースになっているものが3つあります。

1つは、ドキュメンタリー映画『みんなの学校』という、大阪市立大空小学校の取り組みを扱った作品です。「特別支援学級」制度を無くし、発達障害など特別支援学級の対象となる生徒もその他の生徒と一緒の教室で学んでいる様子が取り上げられています。先生だけでなく保護者や地域の方も生徒のことを大切に想い、「教える・教わる」関係ではなくサポーターとして関わる姿が、まなびのいえのコンセプトのベースになっていると思います。

2つ目は、安曇野にあるコミュニティゲストハウス『地球宿』です。「人はなぜ集うのか、人が集うとはどういうことか」のヒントをもらっています。

3つ目は、先ほどのインタープリターの活動による経験です。子供と接する際に、裏に込めた意図や想いを、どうすればわかりやすく伝えるかを意識してきた点が繋がっています。


— 生徒は、どういったエリアから通っていますか?


想定よりも広いエリアから通ってもらっています。まなびのいえがあるのは安曇野市の豊科ですが、周辺の穂高・三郷・堀金・明科のほか、松本市や大町市といった車での送り迎えが必要な距離から通ってくれている生徒もいます。


「 子供向けプログラミング学習スクール 」を学びの場と安心できる居場所の両面を目指して


— 保護者からの評判や感想はどうでしょうか?


多いのは「毎回スクールに行くことを子供が楽しみにしています」というお声です。実際用事がなければ、生徒は毎回来てくれています。 私が目指す「まなびのいえ」の意義は、子供にとっての学びの場所と同時に居場所になることです。安心してスクールに来る、自分のやりたい通りに楽しみながらプログラミングを学ぶ、そんな居場所になれていれば嬉しいです。



— 今後、どういった展望を考えていますか?


2018年以降に、「アルゴリズムトレーニング」コースを開始予定です。現行のコースはScratchの基本機能を紹介し、それに沿ったゲームを制作していますが、このコースでは難易度の高いより複雑なゲーム制作を通して、プログラミングに大切なアルゴリズムの考え方を学べます。結果的にコードプログラミングにも移行しやすくなると思います。

また、現在はフランチャイズ教材を使ったプログラミング学習の講座のみですが、今後は「まなびのいえ」独自の講座を用意し、子供と大人の双方にとっての学びを通じた地域の拠点を目指したいと考えています。今は私が運営と講師を兼ねていますが、地域の方の得意なことで講師になってもらい、地域と学びを繋げる場所にする予定です。例えば、将棋を指したい子供と将棋が上手なお爺さんがいたなら、「やりたい人とできる人」がリソースとして揃っているので、それを繋げるようなイメージでしょうか。


— プログラミングに興味を持っている子供や、プログラミング学習を習わせようと検討している保護者の方に向けてメッセージをお願いします。


もしゲーム好きであれば、同じようにプログラミングも楽しみやすいと思うので、ぜひ始めてほしいです。また、子供に落ち着きがないだとか集中力がないなどで悩む保護者も多いですが、ゲーム作りを経験させることは損にはならないと思います。

子供によっては、マウスやキーボードの操作が合わない子もいますので、無理に継続する必要はないです。もし一度プログラミングから離れたとしても、成長し再び興味を持った際に「小さいころにプログラミング学習スクール通っていたなぁ」と思い出すことで、再開しやすくもなります。 まずは体験会などに足を運び、子供が興味を持つか確認してもらえれば嬉しいです。


— もし合わないようであれば無理に続けずに、相性を確認するために一度体験するのが大事なんですね。ありがとうございました!


プログラミング学習にとどまらない学びへの想いや目指す空間作りなど、さまざまなお話はいかがでしたか?プログラミングに限らない、より高い視点で学びの場を目指している姿勢を強く感じました。

以下にスクールの概要を掲載しますので、長野にお住まいの方は併せてご覧ください!


まなびのいえ 住所 長野県安曇野市豊科5564-14 TEL 090-8507-0805 MAIL  manabinoie.azumino@gmail.com Facebook  https://www.facebook.com/manabinoie.azumino/

(記事内の情報は、取材時2017年6月25日時点のものになります)